2022 年 68 巻 2 号 p. 83-89
目的:沖縄県の鼻アレルギーに地域特性があることが報告されてきた。直近の変化について調査報告する。対象および方法:鼻アレルギー患者(2013 − 2021 年)のコナヒョウヒダニ(ダニ)、ハウスダスト 1(HD)、ネコ皮屑、イヌ皮屑、スギ、カンジダ、アスペルギルスの特異的 IgE 抗体検査結果を解析した。また、検診にて鼻アレルギーと診断された小学生の年次推移(1993 − 1995 年、2010 − 2012 年、2017 − 2019 年)を調査した。結果:186 例の鼻アレルギーを解析した。ダニ 88.7%、HD 85.5%、ネコ皮屑 34.4%、イヌ皮屑 17.7%、スギ 6.5%、カンジダ 5.3%、アスペルギルス 3.8%で陽性であった。鼻アレルギーの重複抗原陽性率は低く、ダニのクラスが大きいほど重複抗原陽性率が高くなっていた。1993 − 1995 年では鼻アレルギーは 8.5%にみられたが、その後 17.7%、18.4%へ増加していた。結論:ダニ、HD の感作率は上昇していた。小学生では著明に鼻アレルギーが増加しており、行政とともに住生活環境に関する啓蒙活動が必要である。またネコ皮屑に対する抗体保有率が上昇しているが、草木花粉に対するアレルギーに関しては、少ない状態が維持されヘルスツーリズムに適している。