2023 年 69 巻 1 号 p. 62-67
1 .新型コロナウイルス対策としてのマスク装用が、全国の難聴児・者に対して与える影響を調べるために、アンケート調査を行い 135 名から回答を得た。 2 .言うまでもなく、難聴児・者は聴覚のみならず対話相手の表情、ことに口元の動きに情報の多くを頼っている。マスクはその対話相手の口元をカバーするため、難聴児・者の会話理解に大きな妨げとなっている。その事実がアンケートから改めて判明した。 3 .聴覚補助機器の進歩により聴覚情報取得に関しては改善が期待できる。 4 .しかし、真の問題は難聴児・者本人がその難聴を、外観からはことに健聴者には気付いてもらえないという点にある。 5 .そのためには、難聴児・者や耳鼻咽喉科医が一般社会に対して耳マークの普及に力を尽くす必要性も考えねばならない。