2025 年 71 巻 3 号 p. 106-114
補聴器調整をより適切に行うため、医師、言語聴覚士、認定補聴器技能者の協働が求められている。そのため、来院の経緯、訴え、聴力検査結果など患者に関する主観的・客観的情報を時系列に整理し、多職種で共有する必要がある。これらの情報を整理するために、データベースシステム(以下、DB)を構築した。このシステムでは、患者の病歴、きこえにくさの初期評価、補聴器の音に対する患者の主観的評価、患者の訴えに対する医療者の対応などを一つの画面で総合的にみることができる。さらにワンクリックで表示内容を切替え、補聴器調整の経過を時系列で確認できるようにした。この DB を活用した結果、医療者は患者の状態を把握しやすくなり、カンファレンスでの活発な議論が促されるようになった。DB の活用は補聴器調整や多職種連携の支援に役立ち、より満足度の高いフィッティングにつながることが期待される。