耳鼻と臨床
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原著
当院における医科と歯科の連携について
青谷 亜由美瓜生 英興宮城 慎平藤原 義宜斉藤 あゆみ内 龍太郎吉川 博政中島 寅彦
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2025 年 71 巻 3 号 p. 115-119

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抄録

耳鼻咽喉科・頭頸部外科と歯科口腔外科は解剖学的・生理学的に近似性がある。頭頸部癌治療における周術期口腔機能管理や歯性上顎洞炎などの歯性感染症の治療には、歯科口腔外科との連携が不可欠になってくる。今回、九州医療センターでは耳鼻咽喉科・頭頸部外科と歯科口腔外科が具体的にどのような疾患でかかわり合っているのかを調査した。当院における耳鼻咽喉科・頭頸部外科と歯科口腔外科の相互の紹介症例数は総数 150 例であり、歯科口腔外科から耳鼻咽喉科・頭頸部外科へコンサルトされた症例の総数は 29 例(男性 15 例、女性 14 例、平均年齢 59.1 歳)で、そのうち悪性腫瘍疑いの紹介が 9 例、耳下腺腫瘍 5 例、歯性上顎洞炎の合同手術目的 4 例、慢性副鼻腔炎 3 例、金属誤飲 2 例、術後性上顎嚢胞、耳の違和感、咽頭異常感、外耳道壊死疑い、軟口蓋潰瘍、甲状腺 FDG − PET 高集積各 1 例ずつという結果であった。耳鼻咽喉科・頭頸部外科から歯科口腔外科へコンサルトされた症例の総数は 121 例(男性 71 例、女性 50 例、平均年齢 62.2 歳)で、そのうち周術期口腔機能管理目的 51 例、歯性感染症 55 例、感染症以外の歯科疾患は 12 例、その他外耳道前壁骨折、上顎異物摘出術後のフォローアップ、尋常性天疱瘡が各 1 例ずつという結果であった。近医歯科で歯が原因でないと診断されても実際は歯が原因であった疾患もしばしば見受けられ、耳鼻咽喉科でもある程度の歯科疾患の知識が必要と思われる。

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