耳鼻と臨床
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めまい患者の自律神経機能
起立時および深呼吸時の心拍数変動を用いて
荻野 仁松永 亨
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1991 年 37 巻 5Supplement6 号 p. 1274-1281

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抄録
オートコーダHR200を用い, めまい患者207名309例 (メニエール病61名130例, 前庭型メニエール病21名28例, 眩量症51名64例他) を対象とし, 深呼吸時の心拍数の最大変動幅 (副交感神経機能に相当), 立位時の最大心拍増加数 (交感神経機能に相当) を測定した.
メニエール病をはじめとするめまい疾患の多くで副交感神経機能の低下が認められた. 交感神経機能もメニエール病では低下しているものの, 活動期, 準発作期には交感神経機能は亢進し, 相対的に交感神経優位の状態を示した. これらの自律神経機能異常について, 副交感神経機能低下が本質的なものであり, 交感神経機能の変化は2次的なものと考えた.
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