耳鼻と臨床
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頭頚部頭蓋底再建法の検討
頭蓋底再建における筋骨膜弁の効用と選択
清川 兼輔田井 良明井上 要二郎平野 実田中 信三重森 稔
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1992 年 38 巻 5Supplement2 号 p. 700-711

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抄録
私達は有茎の筋骨膜弁を用いて15例の硬膜および頭蓋底の再建を行い, 極めて良好な結果を得た. 筋骨膜弁は血行が安定しており確実な再建が行えるだけでなく, 腫瘍切除と同一術野内での採取が可能であり手術侵襲も少ない. また組織がbulkyでないため硬膜の再建に適し, さらに術後の局所観察も可能であるなど多くの利点を有する. 一方, 整容的結果は前頭筋骨膜弁よりも側頭筋膜弁の方が良好であり, できるだけ両側の側頭筋骨膜弁を用いて再建を行うのが望ましい.
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