耳鼻と臨床
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日本病理剖検輯報よりみた原発不明癌の検討
近藤 隆長谷川 泰久
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キーワード: 原発不明癌, 剖検輯報, 統計
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1993 年 39 巻 4 号 p. 551-558

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抄録
日本病理剖検輯報より1983年より1987年の間における原発不明癌347例を抽出した. 剖検提出時の臨床診断名は単に原発不明癌と記載されたものがもつとも多く, ついで原発不明癌性腹膜炎, 原発不明癌骨転移, 原発不明癌頚部転移の順であつた. 剖検により原発部位確定症例284例では肺癌が最多, ついで胃癌, 胆嚢癌の順にみられ頭頚部領域では甲状腺癌が多く認められた. 剖検にても原発部位の確定不能症例43例の疑わしい原発部位は虫垂, 甲状腺, 顎下腺, 食道, 胆嚢などであり, 生前に施行された治療法では化学療法単独もしくは他の治療法に化学療法を併用した例が多かつた. 原発不明癌に対する現在の治療の流れを検討し, さらに頭頚部領域に関連する原発不明癌の実態, 日常臨床上直面する機会の多い原発不明癌頚部転移に対する著者の治療態度について述べた.
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