1993 年 39 巻 5 号 p. 649-655
難聴および外耳道狭窄を主訴として来院した側頭骨のmonostotic fibrous dysplasiaの1例を経験した. 診断には単純X-P, CTおよび骨シンチが有用であつた. 外耳道形成術を行い確定診断を得るとともに著明な聴力の改善をみた.
側頭骨のmonostotic fibrous dysplasiaはまれな疾患であり, これまで欧米を含めて38例の報告しかされていない. 今回, 39例目を報告するとともに, その疾患の症状, 診断および治療を中心に文献的考察を行つた.