耳鼻と臨床
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大胸筋皮弁により喉頭機能を保存出来た梨状陥凹癌症例
北原 哲中之坊 学田部 哲也大前 由起雄井上 鐵三
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1993 年 39 巻 5 号 p. 692-694

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抄録
片側の梨状陥凹に限局している下咽頭癌の場合, 喉頭下咽頭の部分切除で充分に腫瘍を摘出できる場合がある. 66歳男性で右梨状陥凹に限局した下咽頭癌T1N1M0症例に対して, 右喉頭下咽頭半側切除の後, 大胸筋皮弁により喉頭下咽頭腔を閉鎖した. 術後健側喉声帯内転外転は良好であつたが, 声門下狭窄と誤嚥をみとめた. レーザー手術による狭窄の処置を行い, 気管切開孔を開けたまま嚥下訓練を行って, 術後12カ月で気管切開孔を閉鎖出来た. hemi-larynxを温存する手術では, 声門下狭窄を防止するため, 輪状軟骨の高さにステントを留置することを, 誤嚥防止に輪状咽頭筋切除, 喉頭挙上を施行すること, 発声に対して健側声帯の対側に平滑な壁を作る事などが大切である.
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