耳鼻と臨床
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骨外性と考えられた鼻腔Ewing's sarcomaの1例
真栄田 裕行古謝 静男糸数 哲郎中村 由紀夫大輪 達仁野田 寛
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1997 年 43 巻 1 号 p. 34-37

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抄録
ユーイング肉腫は骨原性の腫瘍であり, 大腿骨のような長管骨や骨盤に好発するとされている. しかし骨外性に発生するユーイング肉腫もまれではあるが存在し, 主に四肢の軟部組織や傍椎骨組織への発生例が比較的多く報告されている. 頭頸部における骨外性の発生は非常にまれで, われわれの渉猟した範囲では, 上顎, 鼻腔内, 鼻腔側壁の3例の報告があるのみであった. 今回われわれは58歳の女性で, 右鼻腔に充満し, 翼口蓋窩, 中咽頭, および頭蓋底に進展した, 骨外性発生と考えられたユーイング肉腫の1例を経験したので, その治療経過とともに症例を供覧し, 文献的考察を加えて報告する.
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