耳鼻と臨床
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[第1回頭頸部癌化学療法研究会]頭頸部癌に対する放射線治療と化学療法併用と投与法の工夫
真崎 規江
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1997 年 43 巻 1Supplement1 号 p. 108-115

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抄録
口腔癌552例の放射線治療に週2回BLM 15mg (またはPEP 10mg) を併用した. 第一次治療として, BLM総量75-90mg (またはPEP 50-60mg) と, 24-30Gyの照射を行い, CR率は44%である. CR例には照射のみを54-60Gyまで追加し, その2年非再発率は65%である. 再発例には救済手術が可能で, 最終的な局所制御率は83%である. 第一次治療でのPR例には追加照射よりも手術が適応である. 一方, 咽頭・喉頭癌79例には, 第一次治療としてCDDP 6mg/body/日を併用し, 総量150mg, 45-50Gy/25回を照射した. この時点で明らかな腫瘍残存4例以外は60-74Gyまで根治照射した. その2年非再発率は68%で, 再発例には救済手術を行い, 最終的な局所制御率は94%である. また, 2年生存例での形態と機能温存率は71%である. 薬用併用による副作用は軽度である.
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