耳鼻と臨床
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重度嚥下障害例に対するわれわれの気管離断および気管食道吻合術
津田 豪太斎藤 等都築 秀明成田 憲彦高林 哲司田中 健河野 陽子井川 秀樹
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1999 年 45 巻 2 号 p. 128-132

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抄録
嚥下性肺炎を反復し構音機能の廃絶した重度嚥下障害例3例に対し、Lideman1) やKrespi4) の気管食道分離ならびに気管食道吻合術に改良を加えた術式を試み、良好な結果が得られているので報告した。本術式は高位気管切開例でも施行可能で、機能回復後の可逆性も残しており優れていると思われた。リハビリテーションに抵抗する重度嚥下障害例でも外科的加療によって、呼吸路と消化管が分かれることで、経口摂取が安定し肺炎も激減し、栄養と呼吸の両面から高いQOLが得られることが改めて認識された。
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