耳鼻と臨床
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再発性多発性軟骨炎例
高原 幹安達 俊秀野中 聡原渕 保明
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2000 年 46 巻 5 号 p. 368-372

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抄録
再発性多発性軟骨炎は、系統的に全身の軟骨組織を侵す自己免疫疾患で、臨床的には耳介軟骨炎、角膜炎、鞍鼻、気道症状、内耳症状など多彩な症状を呈する比較的まれな疾患である。最近筆者らは91歳で発症した再発性多発性軟骨炎と思われる症例を経験した。比較的早期に診断することができ、現在経過良好である。本疾患は早期発見、早期治療が原則であり、本症例のような耳介の炎症所見を両側に認める症例には、本疾患を念頭に置き早めに生検などを施行し診断を確定した後、ステロイド剤の内服など早期の治療に踏み切ることが重要であると考えられる。
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