2006 年 52 巻 3Supplement2 号 p. S102-S106
当科での鼓室形成術III型、IV型施行症例176例についての術後成績について検討した。成功例はIII-cでは77.3%、III-iでは79.5%、IV-cでは53.1%、IV-iでは62.5%であった。これらの術後成績の結果を踏まえて、術後大きな聴力改善を得るためには、なるべくアブミ骨が健常なうちに手術をし、言い換えれば、できる限りIII型ができるうちに、それが無理ならば、IV型でもなるべくinterposition (IV-i) を施行した方がよい聴力成績を期待できるという印象を得た。