2006 年 52 巻 3Supplement2 号 p. S154-S158
1999年から2004年の間に、15例の原発不明頸部転移癌を加療した。平均年齢55.6歳、男女比2: 1で、病理組織型は扁平上皮癌が12例、転移部位はレベルIIが12例と多数を占めていた。領域内リンパ節転移と考えられる症例は、原則として、患側の頸部郭清と術後全頸部照射を施行した。Kaplan-Meier法による3年粗生存率は、73.9%と比較的良好であった。予後因子の検討では、頸部リンパ節転移3個以上、領域外リンパ節転移例、レベルIV転移例は有意に予後不良であり、今後の検討課題であると考えた。