耳鼻と臨床
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組織学的に亜急性壊死性リンパ節炎の像を呈した血球貧食症候群の1例
中 希久子松岡 寿子小川 晃弘松本 亮典伊賀 奈穂子松村 正
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2006 年 52 巻 4 号 p. 257-262

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抄録

症例は46歳女性、発熱、頸部リンパ節腫脹を主訴に来院。リンパ節生検で壊死巣とアポトーシスを示唆する核崩壊像を認め、亜急性壊死性リンパ節炎と診断しステロイドなどを投与したが奏功せず、高熱が持続、汎血球減少を呈し初発から約4カ月の経過で不幸の転帰をとった。経過中フェリチンやLDH、可溶性IL-2Rが異常高値を示し、 Epstein-Barr virus (EBV) 再活性化の所見を認めた。骨髄生検では血球貧食像を検出できなかったが、剖検で骨髄に組織球による血球貧食像を認め、亜急性壊死性リンパ節炎に続発したEBV関連血球食食症候群と考えられた。

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