耳鼻と臨床
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[第29回日本嚥下医学会]fNIRSを用いた嚥下関連運動時の脳機能解析
山脇 正永
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2006 年 52 巻 6Supplement4 号 p. S270-S275

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抄録

目的・背景: 光トポグラフィー装置 (NIRS: near-infrared spectroscopy) を用いて、種々の摂食・嚥下関連動作について脳血流NIRS信号の解析を行う。対象・方法: 右手利きの健常男性16名 (年齢20-42) を対象とし平素の摂食嚥下動作と同様にして行った。NIRS信号計測には日立メディコEGT-4000を用いた。摂食・嚥下運動の各時間的マーカーは、ビデオ撮影システム用インターフェースによる同時記録を用いて決定した。結果: 咀嚼、口輪筋、舌、嚥下運動時の分析では、それぞれNIRS信号分布が異なるパターンを示した。随意嚥下運動時の比較では、自然嚥下運動時に比べてNIRS信号の広範な上昇を認めた。考察: 摂食・嚥下運動時のNIRS信号を測定することにより、嚥下障害の機能評価、リハビリテ-ション評価に応用可能と考えた。

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