耳鼻と臨床
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[第30回日本嚥下医学会]軽症嚥下障害例に対する訓練法の検討
岩田 義弘長島 圭士郎服部 忠夫寺嶋 万成清水 雅子木原 彩子三村 英也堀部 晴司岡田 達佳加藤 久幸櫻井 一生内藤 健晴大山 俊廣戸田 均
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2007 年 53 巻 6Supplement2 号 p. S128-S135

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抄録
誤嚥はみられないが、嚥下時に咽頭-喉頭に異常感を訴える4名の高齢者に、症状の改善を目的に、訓練を行った。咽頭食道透視にて訓練を行った前後の比較を行った。訓練は対象者に下顎を胸の方向に強く持続牽引してもらい、施術者が頤部に手を固定し用手的に、下顎を短時間伸展するように牽引した。この操作により、2名において造影剤の通過時間の短縮がみられた。またこの訓練により、4例とも安静時の甲状軟骨の位置が高くなった。また軟口蓋の咽頭閉鎖も改善がみられた。簡易な訓練ではあるが、低くなった喉頭の位置の改善とそれによる誤嚥抑制の効果が期待された。
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