日本耳鼻咽喉科学会会報
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原著
内リンパ水腫診断における内耳造影MRIの有用性
―造影剤投与法による比較と蝸電図・ グリセロールテストとの比較
宇野 敦彦, 堀井 新, 今井 貴夫, 大崎 康宏, 鎌倉 武史, 北原 糺, 滝本 泰光, 太田 有美, 森鼻 哲生, 西池 季隆, 猪原 秀典
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2013 年 116 巻 8 号 p. 960-968

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抄録
内リンパ水腫の診断にMRIによる画像診断が導入されてきた. 当施設での内耳造影MRIによる内リンパ水腫検出について, 造影剤投与法による違い, また従来からの水腫推定検査である蝸電図, グリセロールテストとの比較を行った.
めまい発作の頻度が高い, 一側性メニエール病あるいは遅発性内リンパ水腫例に対し, 造影剤を鼓室内投与 (17例) あるいは経静脈的に投与 (10例) し, 3テスラMRIによる2D-FLAIR像を得た. 内耳の外リンパ液は高信号に描出され, 内リンパ腔は低信号域となる. 蝸牛管に相当する部分に明らかな低信号領域を認めた場合を蝸牛水腫と判断し, 前庭の写るスライスの過半数で大部分に低信号領域がみられた場合を前庭水腫とした.
鼓室内投与法では88% (15/17例) に, 静注法では90% (9/10例) に内リンパ水腫を検出した. 静注法の対側耳では20% (2/10例) に水腫を検出した. 蝸電図やグリセロールテストは, 難聴が進行している例では評価が困難で, それぞれ陽性例は患側耳で15例と6例のみにとどまった. ただ蝸電図は波形の分析が可能であれば陽性率は高く, 患側耳の88% (15/17耳) に相当した. MRIと蝸電図の両者の結果が得られた例では, 静注法で得られた対側耳の結果も含めて78% (21/27耳) が一致した.
定性的な水腫の有無について, 鼓室内投与法と静注法による検出率は同等であった. 内耳造影MRIは内リンパ水腫診断において従来の検査以上に有効と考えられる
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© 2013 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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