耳鼻咽喉科臨床
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声門形成術 (Conley 法) の検討
特に術後音声について
土師 知行辻田 達朗田辺 正博本庄 巌
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1984 年 77 巻 2 号 p. 409-415

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抄録

Conley 法による声門形成術を片側例5例, 両側例1例に行い, 術後の音声機能などにつき検討した. 片側手術例では, 術後早期の新声帯の浮腫が軽減するとともに良好な音声を得た. 両側手術例では術後長期にわたって高度の頓声が続くが, 皮弁の表面の性状が改善するに従い良好な音声が得られた. また, 本手術法は誤嚥を生じないこと, 放射線療法などと比較して適応範囲が広いこと, 確実な腫瘍切除が可能なことなどの特長があり, 本手術は症例に応じて試みられる価値があると思われた.

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