日本エネルギー学会誌
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特集:バイオマス(総説)
糖類を原料とするファインケミカル合成に向けた有機化学的アプローチ
山口 渉今村 壮輔
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2017 年 96 巻 10 号 p. 408-416

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抄録

近年,バイオマス由来糖類は石油資源に代わる新たな炭素資源として注目されている。これまでに糖類から有用化成品原料へと変換する触媒の開発が盛んに行われてきたが,得られる生成物は構造的に大きく制限されてきた。本論文では,バイオマス由来糖類から多様な有用化合物を与える高選択的変換プロセスについて紹介する。まず,我々はグルコースから得られる1,3-ジヒドロキシアセトンの高付加価値化を目指し,1段階で有用化合物へと変換する新しい製造プロセスを開発した。さらに,藻類由来のバイオマス資源の有効利用にも着目し,オイル抽出残渣に含まれる糖質からレブリン酸メチル及び乳酸メチルを与える新たな化学変換プロセスを開発した。

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© 2017 一般社団法人 日本エネルギー学会
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