日本エネルギー学会誌
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特集:バイオマス(資料)
発電利用を想定した林地残材のトラック輸送における形態別容積比重と混載による充填効率向上の可能性の検討
鈴木 保志福田 雄治山岡 雄一郎稲井 康秀
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2017 年 96 巻 10 号 p. 436-440

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抄録

木質バイオマス発電に適用することを想定し,林地残材をトラック輸送した場合の容積密度についての実用的データを得ることを目的として実験を行った。積載重量11.5 tのパネルトラックを用いて積込みと輸送の試験作業を,丸太,枝条,およびそれらの混合(混載)の3形態の林地残材に対して実施した。容積密度は残材の層積と積荷の質量から計測したところ,積載率は0.50から0.95であった。得られたデータから,積載率1.00とした場合の積荷重量は丸太,枝条,混載について,それぞれ15.25 t,5.78 t,11.46 tであった。積荷の制限重量ちょうどの11.5 tを満たし積載率1.00とするためには,丸太と枝条を枝条の層積割合がおよそ0.4から0.5となるように混載する方式が最も効率が良いと推算された。

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© 2017 一般社団法人 日本エネルギー学会
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