木質バイオマス発電に適用することを想定し,林地残材をトラック輸送した場合の容積密度についての実用的データを得ることを目的として実験を行った。積載重量11.5 tのパネルトラックを用いて積込みと輸送の試験作業を,丸太,枝条,およびそれらの混合(混載)の3形態の林地残材に対して実施した。容積密度は残材の層積と積荷の質量から計測したところ,積載率は0.50から0.95であった。得られたデータから,積載率1.00とした場合の積荷重量は丸太,枝条,混載について,それぞれ15.25 t,5.78 t,11.46 tであった。積荷の制限重量ちょうどの11.5 tを満たし積載率1.00とするためには,丸太と枝条を枝条の層積割合がおよそ0.4から0.5となるように混載する方式が最も効率が良いと推算された。