日本エネルギー学会誌
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論文
Partial Oxidation of Methane by Fenton Reaction under Hydrothermal Environment
Yasuhiko ORITAHiroshi MACHIDAHirotoshi HORIZOE
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2017 年 96 巻 8 号 p. 339-345

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抄録

メタノールは薬品,燃料,樹脂などを生産する上での重要な工業基礎原料であり,一般にメタンの水蒸気改質で得られるCOとH2を触媒下で反応させることで合成する。しかし,このプロセスはエネルギー消費量が多く,直接合成法などの開発が望まれている。そこで,本研究ではメタンからのメタノール直接合成を目的として,水熱環境下でのフェントン反応による流通式メタン部分酸化試験を実施した。その際,反応温度T = 100~250℃,反応時間τ = 2~31 s,H2O2/CH4 = 0.5~2.0を試験範囲とした。その結果,T = 200℃以下においてフェントン反応は無触媒条件よりも高いメタン転化率を示し,T = 200℃,τ = 31 s,H2O2/CH4 = 2.0で最大値6.04%を得た。フェントン反応が反応活性種である・OHの生成を促したと考えられる。しかし,T = 250℃ではメタン転化率は急減し,無触媒条件よりも低い値であった。

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© 2017 The Japan Institute of Energy
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