日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
Online ISSN : 2432-3594
Print ISSN : 2432-3586
特集記事:省エネ大賞に見る省エネ技術の最新動向
赤外線加熱による粉体塗装乾燥の省エネ革新
塚林 幸作奥山 岑長内山 洋司
著者情報
解説誌・一般情報誌 フリー

2021 年 100 巻 3 号 p. 317-321

詳細
抄録

建設機械部品の粉体塗装後の「焼付乾燥工程」において,従来の熱風乾燥方式に新たに「赤外線加熱」を追加した「ハイブリッド方式」とすることで,大きな省エネと生産性の向上を実現した事例である。“塗装乾燥=熱風乾燥”といった半世紀以上にもわたる既成概念を払拭し,また,塗料メーカの推奨する乾燥条件に捉われることなく,乾燥時間の短縮による省エネと品質保証の両立。さらに設備導入後には,運用改善を通じた省エネ等も追求。その結果,生産性が向上するとともにエネルギー消費を従来の単一熱風乾燥方式よりも58%(426 kL/年)の削減に成功した。

著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本エネルギー学会
前の記事 次の記事
feedback
Top