2023 年 102 巻 4 号 p. 525-529
固体燃料の高効率なエネルギー変換にはガス化が必要不可欠である。ガス化炉内は加圧され,高温場において可燃ガスが高濃度で生成するためガスの温度や濃度の測定は困難を極める。また,測定から得られる情報に限りがあるため,シミュレーションを併用しながら開発が進められている。ガス化シミュレーションには乱流流れ,不均一化学反応,均一反応やふく射伝熱などが含まれるため,これらのモデル化は極めて複雑となる。本ドキュメントでは,このガス化シミュレーションの歴史と展望について述べる。