日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
Online ISSN : 2432-3594
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特集記事:省エネ大賞に見る省エネ技術の最新動向
茹で釜の自動制御による省エネルギーの取り組み
大下 浩平嘉屋 浩彦渡邉 次郎飛田 雄一久村 真司田中 篤史恩田 茂西 耕平錦織 達郎
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キーワード: 茹で釜, 見える化, 自動制御
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2020 年 99 巻 3 号 p. 265-269

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抄録

店内製麺のうどん店を全国展開する同社が,エネルギーの「見える化」や熟練職人の経験による作業の標準化と自動化に取り組み,省エネが進みにくい飲食業界において,エネルギーの大幅な削減を達成した先進的な取り組みである。具体的には①店舗機器の用途別時間帯別エネルギー消費量計測,②最高ランクの職人である麺匠が求める最適な塩分濃度,最適沸騰状態等から必要要素を見極め数値化。さらに茹で釜の立ち上げ時・閑散時の投入電力パターン,さし湯量を,麺匠の視点から数値化し制御ロジックを確立,③需要予測による運転モード策定, ④自動制御化装置による3モード(On,Off,Full Power)運転ができる茹で釜の開発。これら一連の取り組みの結果,電力使用量36%削減,3店舗合計の年間節電量は13 万kWhとした。

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© 2020 一般社団法人日本エネルギー学会
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