日本エネルギー学会機関誌えねるみくす
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99 巻, 3 号
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目次
随想
学会賞(学術部門)
  • 秋澤 淳
    原稿種別: 学会賞(学術部門)
    2020 年 99 巻 3 号 p. 194-200
    発行日: 2020/05/20
    公開日: 2020/05/29
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    省エネルギーからさらに脱炭素化に向けて,合理的な熱利用や再生可能エネルギー利用の重要性が高まっている。環境温度に近い低質な熱源を利用し,冷房空調に必要な冷熱を供給する熱駆動ヒートポンプ技術は熱の多段階利用の最終段に位置づけられる。 50 〜60℃程度の熱源でも動作することを目指した吸着冷凍サイクルの多段化,多様な吸着冷凍サイクル設計の展開,サイクルタイムの最適化など吸着冷凍サイクルの高性能化に向けた研究を実現してきた。また,アンモニア吸収冷凍サイクルを応用することにより,常温での熱輸送や蓄熱の新たな可能性を実証した。これらは排熱の回収・熱輸送・蓄熱・変換を一体的に実現し,排熱利用を社会に実装するインフラになると期待される。 太陽熱と熱駆動ヒートポンプを組み合わせれば,再生可能エネルギーによる冷房空調が実現できる。60 〜70℃の温度は既存の太陽集熱器で得られるので,吸着冷凍機やデシカント空調と組み合わせれば冷房空調の低炭素化を図ることに寄与する。 脱炭素化のためには大きな社会変革が求められる。熱駆動ヒートポンプ技術は排熱利用や太陽熱利用を全面化することに貢献が期待される。

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