ランドスケープ研究
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桂離宮庭園のデザイン要素のフラクタル性について
徐 英大森本 幸裕
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1996 年 60 巻 1 号 p. 56-60

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抄録

歴史的に美しい日本庭園のデザイン要素が定量的に把握できれば, 日本庭園のデザインの特質が明らかになり, 日本庭園の再構築の可能性も考えられる。そこで本研究では, 日本の代表的な日本庭園である桂離宮庭園を中心に自然的な形態の把握手法として, フラクタル理論を適用し, 庭園の重要なデザイン要素である池の形と樹木, 庭石, 建物の分布の特性について検討した。その結果, 各デザイン要素にフラクタル性が存在していることが明らかになり, それらをフラクタル次元として定量化することができ, その次元は池の形の定量的な比較や樹木, 建物, 庭石の分布のデザイン特徴を表わすのに有効である可能性が認められた。

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© 社団法人 日本造園学会
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