ランドスケープ研究
Online ISSN : 1348-4559
Print ISSN : 1340-8984
ISSN-L : 1340-8984
緑化用ブナ科植物9種の種子発芽に与える温度等諸条件の影響
養父 志乃夫駒走 裕之中島 敦司山田 宏之
著者情報
ジャーナル フリー

1997 年 61 巻 5 号 p. 497-500

詳細
抄録

本研究では, ブナ科樹種9種の種子の発芽温度特性を検討した。アラカシ, シラカシ, アカガシは低温湿層で長期保存すると発芽速度が増加し, シラカシとアカガシは発芽率も増加した。コナラ, スダジイでは長期保存により発芽率, 発芽速度は低下した。ウラジロガシ, イチイガシは, それぞれ23℃と16℃で発芽率発芽速度ともに最大となり, クヌギは9~30℃の範囲で発芽率が80%以上であった。マテバシイは30℃で発芽速度が, 9℃で最終発芽率が最大となった。本研究で供試した樹種において, 種子発芽に与える温度の影響は樹種により異なった。また, 種子の産地の違いが, 樹種ごとの発芽温度特性に与える影響は, 見いだせなかった。

著者関連情報
© 社団法人 日本造園学会
前の記事 次の記事
feedback
Top