抄録
科学技術教育の効率よい推進のために, 問題提示型の試験システムを提案する.問題提示型試験の手順は以下の通りである.1. 出題者は科学技術の体系に基づいて系統的に多数の問題を作成する.2. 出題者は多数の問題を, 学習者に提示する.3. 出題者は多数の問題の中から適切な組み合わせで適当数を選定し出題する.問題提示型試験では試験問題の候補群を作成する必要があるが, これは出題者には多大な負担である.本研究の目的は, 問題提示型の試験における問題作成支援システムの開発である.開発したシステムは問題データと知識構造図の入力から, 下位性・基礎性・関連性を計算し, 遺伝的アルゴリズムによって解空間を探索し, どのような問題を新たに作るべきかのアドバイスを出力する.システムの動作を確認するために, 統計解析プログラミング言語S-Plusの教育を想定したシミュレーションを行った.実験の結果から, 出題の必要性が高く, また既存の問題には含まれていない知識を問うような新規問題を作成するアドバイスを出力させることができたと結論した.