抄録
本論文では,作業変動を吸収するための助け合いゾーンをもつ分割方式のセル生産において,工程間にバッファを導入する効果を解明する.そのためにラインバランスの観点からバッファをもつことを前提としたDLB (Dynamic Assembly-Line Balancing) の枠組みを援用しながら,セル生産に適したワークの受け渡しルールやその意思決定単位を取り込むことによってモデル化しスループットに与える影響をシミュレーションによって検証する.その結果,作業の変動が小さいときには逆に助け合いの効果を抑制するものであり,変動が大きいときのみ両者が変動を吸収する補完効果をもたらす等,セル生産におけるバッファ導入に対する有用な示唆が得られた.