加齢による歩行機能の低下を補う歩行車に制御機能を組み入れ,歩行支援機能を高めた製品が開発されている.本研究では,センサとモータによるロボット技術を搭載した歩行車の歩行アシスト効果を,歩行速度と歩行車に作用する加速度,ユーザの筋負担の観点から検証した.70~81歳の高齢者を対象に,ロボット技術搭載歩行車と従来製品を用いて,2つのハンドル条件で,上り坂,平坦路,下り坂を歩く実験を行った.人力に加えてロボット技術による推進力や制動力が付加されることで,上り坂だけでなく下り坂でも歩行速度が速くなるが,下肢や体幹の筋負担を軽減させていた.坂道などでの歩行をサポートすると同時に,身体負担を軽減させる効果のあることがわかった.