2017 年 68 巻 1 号 p. 33-46
物流センター内の作業では, オーダーピッキングが時間と費用の大半を占める.ゆえに, オーダーピッキングに関しては, 様々な研究がなされてきた.しかし, それらはオーダーにのみ注目したものである.近年, 需要の多様化から一度しか注文されない低需要の商品や, たくさんの顧客から注文される高需要の商品が発生してきている.ゆえに本研究では, 高需要の商品に対してはその商品のみを一括でピッキングするというカテゴリーピックを提案し, 低需要の商品に対しては従来通りのオーダーピッキング (本研究ではマルチピックと呼ぶ) を用いることを考える.この2種類のピッキング形態を適切に使い分けることで総作業時間が短縮することが示された.