2019 年 70 巻 2 号 p. 81-93
物流倉庫業務では,商品の格納時に後の出庫作業効率を踏まえた商品配置が求められる.物流倉庫の保管エリアでは,入荷検品や流通加工が終わった商品から順番にパレットPLに積み付けて格納されることから,格納対象商品が格納の直前まで判明しないという課題がある.そこで本研究では,格納対象のPLに対して,PL上の全商品の出荷実績と保管エリア中の在庫データを参照して逐次的に格納先の指示を行う格納先推奨技術を開発した.本技術では,保管エリアの在庫PLと比較して,高出荷頻度で格納期間の短い格納対象PLを高出庫作業効率のエリア段に格納指示を行う.稼働中の倉庫で実証実験を行い,出庫作業工数削減効果を確認した.