2023 年 74 巻 2 号 p. 31-39
本研究は,ウェアラブル機器や動画から取得されるデータを用いて機械学習を活用することで,工場における作業者の動作状態を把握する手法を提案する.AIカメラの普及により,動画から作業者の動作推定を行う方法が活用されはじめている.しかしながら,工場環境においては,作業者の作業動画が不明瞭になりうる.この課題の解決のため,簡易なウェアラブル機器から位置と動作に関するデータ,動画解析から骨格データを取得し,複合的に機械学習を行うことで動作推定を行う.本稿では,CNN-LSTMやGNNの派生モデルを基本としたアンサンブル/マルチモーダル学習を適用することで,骨格データの欠損が生じる場合に有効な動作推定手法について考察をする.