2023 年 74 巻 3 号 p. 142-152
本研究では施設レイアウト問題(FLP)に対する新しい解決策を提案する.FLPとは施設内に設備や機械を作業効率が最適になるように配置する最適化問題である.物流施設や生産施設のレイアウトを設計する場合,レイアウトの作成時間や完成したレイアウトにおける作業効率は設計者の能力に大きく左右される.本研究では,強化学習と階層化意思決定法(AHP)を用いて多様なユニット群に対して,ユニット間関係を取り入れたレイアウトを導出する設計支援手法を提案する.既存のベンチマーク問題に対して本手法を適用し,ユニット間関係を考慮したレイアウトを作成できることを確認した.その結果,使用者の能力にかかわらず与えられた条件を満たすようなレイアウトが得られることが確認できた.