本研究は, 会計分野においてこれまで十分な議論がなされてこなかった, トーンの各測定尺度が含意する意味やその差異を明らかにすることを目的とする.具体的には, 日本企業における決算説明会の謄本を対象に, いくつかの測定尺度によって測定されたトーンと業績の関係を明らかにするための重回帰分析を行い, その結果を比較, 検討する.結果として, トーンをポジティブ, ネガティブな単語の出現頻度の差で捉えるだけでなく, 各々の出現頻度をセンチメントとして捉えることで, 経営者の戦略的な開示行動の糸口をつかむことにつながる可能性が示唆された.