2026 年 77 巻 1 号 p. 19-38
本研究の目的は感情経験の共有が組織の柔軟性に与える影響に対する社会関係資本と心理的安全性のモデレート効果を明らかにすることである. 実際に働いている社会人を対象に質問紙調査を実施し, 仮説を検証した. その結果, 感情経験の共有と組織の柔軟性の知覚との関係に対し, 心理的安全性, 結束型社会関係資本, 橋渡し型社会関係資本が両者の関係性をモデレートする可能性が示された. これらの結果より組織内の心理的安全性と社会関係資本の状態に注目し改善することが, 感情経験の共有を通した職場組織の柔軟性を効果的に向上させるマネジメント上の示唆を与えると考えられる.