抄録
施削作業における経済的に最適な切削条件を決定するために, 加工費用および生産率を表わす評価関数として, Gilbertの提唱した基本的数学モデルをさらに細かく分解して, 現場作業に即した式を提案した.工具寿命方程式におけるパラメータの変動を考慮すると, 最小加工費用のための切削速度あるいは最大生産率のための切削速度はただ一つには定まらず, ある区間内に存在する.その範囲から真に最適な切削速度を, ミニマックスによる意思決定法則を利用して選び出し, さらに加工上の制約をも加味して, 最適加工条件を自動的に設定できるコンピュータプログラムを作成した.