日本経営工学会誌
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事前情報が未知の場合の抜取り方式の設計について : パターン認識による抜取り方式の一設計法(第2報)
太田 宏谷津 進加瀬 滋男
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1979 年 30 巻 2 号 p. 106-112

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抄録

ロットの品質についての事前情報がない場合の抜取り方式の設計法が論じられている.具体的には, パターン・クラスの事前生起確率が未知の場合に, パターンの識別規則として有効なミニマックス識別規則とNeyman-Pearson識別規則の理念を援用した計数1回抜取り方式の設計法が提供されている.ここでの抜取り方式は, 次の各点により消費者と生産者の両者の立場を保護しうる.(i)消費者危険を規定値以下に確実におさえて消費者に対する品質保証を図る.(ii)生産者側に対しては, ロットの誤識別による平均損失の最大値を最小にし, かつサンプリングコストを小さくするかあるいはロットの誤識別による平均損失とサンプリングコストの和を最小にする.

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© 1979 公益社団法人 日本経営工学会
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