抄録
本報は事務作業で発生する事務のミスを, 生理的指標を用いて事前に防止する新しい事務品質管理を開発するため, 脈拍速度と事務ミスとの相関関係を実験結果より考察したものである.本報では20名の被験者に英文タイプ作業を行なわせ, その行数別誤打数と行数別脈拍速度の変動係数との相関関係を求めた結果, いずれも1%有意において逆相関関係が存在することが認められた.この理由として, 本研究(第1報)の知見から, 事務のミスは緊張度が小さい場合に発生しやすいからであるとの推論を得るここができた.よって本報の実験結果から, 従来より困難視されていた事務品質管理も, 脈拍速度の変動係数を利用することによって, その新しい発展を可能とすることができる.