日本経営工学会誌
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多目標プロジェクト選択問題の一解法 : 各目標が選形式あるいは線形式の比率で表される場合
福川 忠昭山口 俊和
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1981 年 32 巻 2 号 p. 153-158

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抄録

設備投資計画や出店計画など, 投資案の選択にあたっては, たとえば長期の収益性と短期の収益性, さらには財務的流動的といったものを同時に目標として考慮するのが一般的である.しかも, こうした目標は, しばしば比率の形で設定されるものである.そこで, 比率目標を含む複数の目標のもとで, 投資案を選択するための解法を提示する.多目標の一元化には, 達成度の最も悪い目標の達成度をできるだけ高くするという意味でマックス・ミニ値を用い, 縦形探索の手順に案の実行可能性の検査, および以降の探索における達成度の改善の可能性の有無の検査を組み込むことにより陰的列挙の解法としたものである.数値計算例を示すとともに, 解法に対する検討と今後の課題を与えている.

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© 1981 公益社団法人 日本経営工学会
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