日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
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MRPとミクロ生産管理の動的生産体制への適用
小菅 敏孝
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1983 年 34 巻 2 号 p. 137-142

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抄録
トヨタ生産方式の高生産性と時間厳守(ジャスト・イン・タイム)は, 月度生産計画までにアメリカ式生産管理を適用して, ものの流れを強力につくり、その後の旬間生産計画と日程計画で, トヨタ式平準化を独創したので実現した.すなわちものの流れが強力につくられていると同時に, それが連続的でなく, 不連続な可測集合となるため, 作業者の注意的知覚が常に作用し、サイバネティックス的管理が可能となる(これをミクロ生産管理とよぶことにする)からである.この理論を動的生産体制に適用するため, 生産計画段階にMRP(Material Requirement Planning) の特殊な応用法を示し, また実施・統制段階では閉集合とすることによりミクロ生産管理が実現することを解説した.なおトヨタ生産方式を標語のなかには、動的生産体制に参考となるいろいろの思想が含まれているので, これを例示し、さらに高次元よりその改善が図られるよう付言した.
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© 1983 公益社団法人 日本経営工学会
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