抄録
素形材を製造するとき同種の部品であっても異なる加工技術で生産される場合があり, ここに素形材加工技術選択の問題が生じる.著者はこの問題に対して素形材の属性を介在尺度にとり, 加工技術の適用傾向を定量的に捉えて選択の判断を下す一方法を示してきた.素形材の属性は寸法, 月産生産量のような連続量と, 形状, 材質, 使用上の機能等の性質的な情報により構成される.選択の判断過程においてこれらの属性は概略値で捉えられる.いわば性格的な変量として理解されると考えられる.そこで著者は連続量属性のカテゴライズに関しては伝達情報関数を応用した方法を示した.しかし記述, 描図等で示される性質的属性は実データ自体に素形材間の関連性をもたないため, 属性情報を分類し個体間の関連性を名義尺度で与えて数量的に認識させる必要がある.本研究では性質的属性を定量的に扱える形態へ変換する分類方法を考察することを目的とする.