心理的な反応を数量化するための一つの方法としてカテゴリー法がある.この方法を用いるとき各質問項目のカテゴリー数が応答者の判断の数量化の結果を左右することになる.本論では応答者の判断の安定性と正確さを考慮し, カテゴリー判断のモデルを用いることにより妥当なカテゴリー数についての分析を行いm判断の安定性や判断の正確さを考慮し, カテゴリー数との関係について考察する.すなわち, コンピュータ・シミュレーションによる感度分析の実験を行うことにより上記の諸問題を解析している.

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本研究はマイコンによるクレペリンテストの実施システムの作成を行うとともに, 検査データに使用したキーボード入力手段が検査結果にどのように影響するかを検討した.システムは検査, 統計量解析, 判定までの一連の処理を可能にするとともに, 従来の筆記方式による検査との相関を検討することによって新しい判定方式を導いた.判定では, 動揺率算定, 定型曲線との相関やあてはめに関し, 従来の判定方式にない統計的手法を加えて判定する方法を導入し新しい判定基準を設定した.おおむね客観的な結果が得られたので報告する.

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一般のスケジューリング問題はNP完全となるため, 種々の効率的な近似解法が開発されているが, いまだ一般性に富む手法は開発されていない.近似解法とよく対比されるランダム・スケジューリングRSやランダム・サンプル・スケジューリングRSSでもかなり高い近似度の得られる場合があるし, 無作為抽出というRSやRSSの特徴を生かせば, より一般的な効率的解法を開発することも可能である.この観点から2機械の静的な総処理時間最小化スケジューリング問題を対象に, RSによるスケジュールの性質を検討した.その結果でもRSでもジョブ・ショップに対してはかなり近似度が高いこと, フローショップに対しては, 近似度が悪いが, バッファ容量をかなり少なくできることなどを示した.さらに, 近似度を要求されるレベル以上に高めるために必要な所要サンプル数を解析的に求め, 新しいRSSの手順を提案した.また, その有効性を数値例で示した.

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本研究では, 周波数, 振動加速度レベル, 暴露時間, ハンドルの把持力と, 振動暴露後の指先振動感覚の一時的閾値移動との関係を調べた.正常な指先振動感覚をもつ3人の被験者が振動に暴露されている.オクターブバンド振動は, 2.5,5,10分間, 動電型加振器に取り付けたハンドルにより右手に加えた.そして, 63,125と250Hzの指先振動感覚の閾値が, 暴露前と暴露後に右手第2指の指先で, 2.5dB stepごとに測定した.その結果指先振動感覚の一時的閾値移動の予測式を求めた.

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生産ラインで一部異なった加工や組立を必要とする異種製品を混合生産するとき, ある工程で共通の作業を終えた製品の流れを分岐させ, それぞれ異なる工程へ出力させる場合がある.このようなラインの途中に分岐工程を導入した自動化生産ラインでは, 共通の作業を行う工程と分岐して異なる作業を行う工程のサイクルタイムが一般に異なる.本研究では, この分岐工程を導入した2工程自動化生産ラインに対し, サイクルタイムを分割することによりライン状態を観察しマルコフモデルによる定式化を行う.そして, 数値解析により, 分岐工程の生産率に及ぼす影響とバッファーストレージ導入効果を明らかにする.

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非正規型分布に従う品質特性に対して計量抜取検査を実施するにあたって, 品質特性の分布形に関する情報としてヒズミ, トガリだけを用いて, 抜取方式を求める方法を示した.この方法は, 正規分布に基づく抜取方式をヒズミ, トガリならびに修正係数を用いて修正する方法で, 修正法とよぶ.修正係数はp_0,p_1の組合せに対して, 対応する正規偏差値から求めることができる.その一部を表として示した.修正法は高木の一般解法を基礎とし, 品質特性の分布の規準化偏差値をCornish-Fisherの展開で近似することによって得られた.修正法で求められた抜取方式の近似の度合をいくつかの例について検討し, 正規分布からの外れ方があまり大きくないときには, 修正法がよい近似を与えることを示した.

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指数分布に従がう特性の母平均を推定する実用的な方法を考察する.観測データとして特性値自体が得られなくても, 特性値の存在する区間が限定できる場合には, インターバル法として母平均の推定ができる.母平均の最尤推定量は, 観測インターバルが一定の場合にだけ陽表的な形で得られるが, この推定量の偏りとばらつきをシミュレーションによって調べた結果, 特性値自体が得られる場合とほぼ同じ精度が得られることが明らかとなった.また, 観測インターバルが変動し, 一定でなくても実用上は全く問題がないことも示された.さらに, 最尤推定量の漸近的分布から, 近似的検定・推定を行う方法も導かれた.

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素形材を製造するとき同種の部品であっても異なる加工技術で生産される場合があり, ここに素形材加工技術選択の問題が生じる.著者はこの問題に対して素形材の属性を介在尺度にとり, 加工技術の適用傾向を定量的に捉えて選択の判断を下す一方法を示してきた.素形材の属性は寸法, 月産生産量のような連続量と, 形状, 材質, 使用上の機能等の性質的な情報により構成される.選択の判断過程においてこれらの属性は概略値で捉えられる.いわば性格的な変量として理解されると考えられる.そこで著者は連続量属性のカテゴライズに関しては伝達情報関数を応用した方法を示した.しかし記述, 描図等で示される性質的属性は実データ自体に素形材間の関連性をもたないため, 属性情報を分類し個体間の関連性を名義尺度で与えて数量的に認識させる必要がある.本研究では性質的属性を定量的に扱える形態へ変換する分類方法を考察することを目的とする.

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産業の情報化が進むなかで, とりわけソフトウェア保守義務における工数増大が深刻な問題となってきている.そこで, ソフトウェア保守義務を効率的かつ計画的に管理運営していく目的から, 本稿では, ソフトウェア保守義務における所要工数算定方式と, その体系化について実践的立場から考察を行う.とくに, ここでは, ソフトウェア保守義務を, いくつかの基本単位に分割し, 各基本単位ごとに, 各社の固有の立場・特性および蓄積されてある実績データをもとに, 数量化理論I類を用いた所要工数算定方法と, それによって得られた工数見積り表の活用方法について実証的考察を行っている.この結果, ソフトウェア保守義務の標準化への実践的かつ継続的アプローチが可能となる.

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