日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
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外注かんばん方式の確率的性質と最適性
中島 健一大野 勝久
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1996 年 47 巻 2 号 p. 100-106

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抄録
ジャストインタイム(JIT)生産システムにおける外注部品の発注は, 外注かんばん方式により管理されている.著者らはこれまでに, 外注かんばん方式において繰り越し需要量の解析から平均費用を最小化する最適かんばん枚数と最適引き取り周期を決定するアルゴリズムを提案した.本研究では, 外注かんばん方式の確率的性質とその最適性について議論する.まずはじめに, かんばん枚数, 生産能力, 需要分布が変化した場合, 繰り越し需要量がどのように変化するかを確率順序及び凸順序を用いて示す.ついで, 外注かんばんを用いず, 各期首に部品在庫量を調べ発注量を決める生産システムを考え, 平均費用を最小化する最適発注政策を求める問題を時間平均マルコフ決定過程として定式化する.さらに需要分散, 引き取り周期を変化させ, それぞれの場合において得られた最適発注政策と外注かんばん政策とを数値的に比較し, 外注かんばん方式の最適性について検討する.
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© 1996 公益社団法人 日本経営工学会
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