日本舶用機関学会誌
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Heat Transfer Promoters付熱交換器の最適設計
(円管を用いた蒸発および凝縮伝熱面)
松下 正赤川 浩爾
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1970 年 5 巻 11 号 p. 836-852

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抄録
管内を媒体が流れる場合, 管内側熱伝達率はheat transfer promoter (H.T.P) を設けることによって増進させることができるが, これに伴って圧力損失も増大する.したがって, H.T.Pの使用にあたっては, 経済的にその有効性を十分検討しておく必要がある.
本論文のH.T.P付熱交換器の最適設計とは, 伝熱面積, 管径および媒体流量が与えられたとき, 交換熱量費と運転動力費とを考慮して定義されたエネルギ経済効率を最大とするような設計である.この効率をもととして導かれたH.T.Pの有効性の判定因子によって, 数種のH.T.P (twisted tape, coiled wire, core tube, disk, stream line shapeおよびembossed spiral) について, それぞれの有効性の判定および伝熱性能の比較検討を行ない, 有効と判定されたH.T.P (twisted tape, coiled wireおよびembossed spiral) に対しては, その最適形状寸法を求めた.また, twisted tapeおよびcoiled wireの場合について, その熱交換器の最適設計例を示した.
さらに, 現存する熱交換器にH.T.Pを適用する場合についても, H.T.Pの有効性の判定法およびH.T.Pの最適形状寸法の決定法を述べている.
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© 社団法人 日本舶用機関学会
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