抄録
本論文は、機関室シミュレータ (ERS) に対して用いられる船舶推進システムの数学モデルを取り扱ったものである。本モデルは、船体-主機-プロペラの釣合いモデル、主機ディーゼルモデル、そして動力系・制御系モデルから成り、得られた微分方程式はRunge-Kutta法によって解かれている。これらの計算結果は、対象とした船舶の試運転時の実験結果と比較され、両者はよい一致を示した。また、この実時間シミュレーションのアルゴリズムは、シミュレータの迅速応答、長時間操作、微小誤差という要求を十分満足するものであった。さらに、STCW95によって認証されているシミュレータによる教育訓練に対して、この開発された実時間シミュレータの有用性についても詳細に考察している。