情報メディア研究
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解説論文
『穎才新誌』における俳句欄の登場
-明治20年における俳句文化の一側面-
河合 章男
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2004 年 3 巻 1 号 p. 11-24

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抄録

本稿は,明治期の子ども向け投稿雑誌『穎才新誌』誌上に,明治20年に登場した俳句欄について考察する.まず,『穎才新誌』の概要をとらえ,19世紀末に子ども向けの投稿雑誌が刊行された意味を把握する.次に,明治20年におけるこの雑誌の俳句欄の参加者が,北海道,沖縄を除く全国に広がっていたことを確認し,その広がりの特徴を分析しつつ,この雑誌への参加者が個人という資格で参加していることから,そこに近代的な文化活動の萌芽があることを考察する.最後に,明治20年におけるその俳句欄の参加者から3人の俳人を推定し,それぞれが果たした文化的役割を調査することによって,『穎才新誌』の果たした役割を考察する.また雑誌というメディアが当時の人々に,地縁を超え,個人として文化に参加する場を提供していたことを論じる.

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© 2004 情報メディア学会
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