日本食生活学会誌
Online ISSN : 1881-2368
Print ISSN : 1346-9770
ISSN-L : 1346-9770
論文
特許公報からみた乾燥食品 (野菜類, キノコ類, 果実類) の変遷
江間 三恵子
著者情報
ジャーナル フリー

2006 年 17 巻 3 号 p. 239-246

詳細
抄録
  乾燥食品 (野菜類, キノコ類, 果実類) の変遷を特許に基づいて考察した。乾燥野菜類や乾燥キノコ類など, 海外からの輸入が増加しているなか, 加工に関する技術の発展に伴い新素材の開発が進められ, 食生活における日本人の食の文化の維持と発展に寄与している。本論文では次のことを明らかにした。
  1) 乾燥食品は粉末が多い。粉末は菓子類, 即席食品やチップス, 健康食品, ダイエット食, 製菓素材, さらにはサバイバルフーズにも利用され, 多方面に適用されている。
  2) 乾燥食品の形状と品質は乾燥法とその乾燥経費が関係する。
  3) 乾燥食品を粉末にするには噴霧乾燥が, 原型のまま乾燥するには熱風乾燥, 凍結乾燥などが適している。野菜類は凍結乾燥, キノコ類は加熱乾燥, 果実類は熱風・高温加熱が多く使用されている。
  4) 乾燥食品の利用法を3つのカテゴリーに分類し, 種々の機能との関係を示した。
  5) 乾燥食品の機能を分類し, 素材と機能との関係を示した。
著者関連情報
© 2006 日本食生活学会
前の記事 次の記事
feedback
Top